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月刊ニュータイプ2012年2月号
機動戦士ガンダムAGE アセム編
最新情報&監督・山口晋インタビュー 要約版
――フリット編がクライマックスとなりますが、現在の心境は?
山口:ボリュームとしては1クール+αぐらいなんですが、長期作品を終えたぐらいの密度を感じました。振り返ってみると、まず今回のガンダムは何でもアリという方向性を示すことができたかなと。その一方で、フリット編はファーストガンダムの韻を踏んでいる部分もあったので、アセム編はより「AGE」らしさを明確に打ち出せると思っています。
――「AGE」にとって最大のポイントである世代交代が迫っています。
山口:世代間の戦争観の相違がコンセプトですので、アセム編でようやく「AGE」の本質を感じ取ってもらえると思います。ただ、危惧のほうが大きいのは確かです。これまで主人公だったフリットが、いきなりお父さんですからね。
――ファンにとっては、ガラッと作品が変わるような驚きがありますね。
山口:フリット編は子供向けっていう印象が強かったと思うんですが、アセム編は高校と軍隊生活がベースになりますから、もっと幅広い層に向けたイメージになると思いますね。
――父親になったフリットの動向も気になるところです。
山口:フリットは、この作品の背骨です。この人だけは絶対揺るがない。だからアセムのような10代の少年にとっては、ちょっとやっかいな厳しい父親になるかもしれません。そのうえで世代交代のおもしろさを感じ取ってほしいですね。二十数年たって、出世している人もいれば、いいお母さんになっている人もいますから。
――ファンの中にも、「AGE」らしさが浸透しはじめている印象です。
山口:ガンダムでとんでもないことをやろう、っていうことが前提ですからね。もともとおもしろいキャラクターがあって、その個性を膨らませる部分がスタッフ的にも楽しいところですから。たとえば「イエス、ドンの言うとおりです!」ってセリフにしても、ライターさんからどんどんアイデアを投げ込んでくれる。今回はがんじがらめじゃなく、どんなリアクションがあっても「AGE」のおもしろさを貫き通すのがコンセプトなんです。
――未知の領域に突入するアセム編に、ますます期待が高まります。
山口:土台となる少年フリットの物語が終わり、ここからが「AGE」の真骨頂。フリット編をジャンピングボードとして、世代を超えて意志を貫くという物語が見えてきます。これからの展開にご期待ください。
▽赤いMSの登場は?
山口:ガンダムといえば、赤いMSは欠かせない存在ですよね。みなさんの期待にこたえられるように頑張ります!
▽AGE-2の魅力
山口:AGE-2は変形MSをコンセプトにしていますので、新しい戦闘のバリエーションも増えていくと思います。そのうえでAGE-2の新しいウェアにも期待してほしいですね。
▽ヒロインはアセムの同級生
山口:アセム編のヒロイン、ロマリーは同級生であり、学園のマドンナ的存在です。でもちょっと天然な娘で、マジメな性格のアセムはほんろうされてしまうんです。
▽アセム・アスノはどんな少年?
山口:成績も優秀で運動もできる男の子。でも控えめで、こもってしまうタイプです。フリットとは異なる立場で戦争にかかわっていくのは、AGEならではのおもしろさです。